「回廊」with「Guatemala 」

現在開催中の文谷有佳里さん、ナオヤスダさんのペインティングと陶芸の二人展「白地図-SHIRO CHIZU」に合わせ、4月1日、ナオヤスダさんの「回廊」と丸山達也さんのライブ映像作品「Guatemala」公演が開かれました。

奥のスクリーンに映し出されたコーヒー豆の映像が、実際にコーヒー豆を挽き、ハンドドリップをすることで変化していきます。
日常にある行動を映像化することで、特別な感じを受けることに驚きましたし、演者が映像の切り替えをすることで、緊張感が生まれました。
白い髪、白い衣装、顔や手足の露出部分は全てグレーのタイツに覆われた白い人が、主の気づかないうちに、テーブルに並んだ白い器たちにカトラリーをあて鳴らします。そこにiPadからの電子的な音楽が重なり、淹れられたコーヒーの香りとともに会場を満たしました。
白い人がテーブルやコーヒーを淹れた主の周りを歩き回り、客席と舞台の境に結界のように並べられた白い器の破片を拡げます。
籠には、客席にひとつずつ置いてあった紙飛行機がお客の手によって入れられています。
籠から紙飛行機を取り出し、スクリーンに向けて飛ばします。
ライブ映像だと思っていたスクリーンに、タイムラグのある映像が重なり、驚きました。
飛ばした紙飛行機の1つを選び、そこにあるナンバーと照らし合わせ、客席の1人をカフェのお客さんとして座ってもらいます。

ここで私の番号が選ばれて、ドキドキしながら不思議なカフェの席に着きました。
妖精のような白い人から淹れたてのコーヒーを受け取り、お客の姿に気づいた主からも挨拶を受け、いただきました。

白い人が破片を並べ直して、結界は元の姿になりました。
この後、全員が舞台袖に下がって演目終了でした。


視覚、聴覚、嗅覚と刺激を受ける舞台でした。
袖や裾が広がるつるんとしたワンピースを身にまとった、国籍も年齢も不明な妖精のような白い人と、すぐ近くのカフェから出てきたようなマスター。ライブのようでもあり、時間軸をずらしているようでもある、スクリーンの映像。
コーヒーを淹れるときや、スクリーンに映し出される外の風景のさまざまな日常の音と、電子的な音楽、どのような音が鳴るかを計算して作られた陶製の器たち。
ずっと心地よいコーヒーの香り。

ギャラリーイベントに参加したことがなかったので、難しいのかなと思っていたのですが、とても楽しく、あっという間の時間でした。
作らせていただいた白い人のワンピースが、あかりを抑えた舞台に映えていて、お客様からも好評で嬉しかったです。
まさか舞台に上がるとは思わず、緊張しましたが、素敵な思い出になりました。

ナオヤスダさん、丸山達也さん、素敵な舞台をありがとうございました。
これからのお二人の表現を楽しみにしています。

ペインティングと陶芸の二人展「白地図-SHIRO CHIZU」は、4月22日までこちらのギャラリーで開催中です。

場所:Gallery Valeur 愛知県名古屋市名東区亀の井1-2-001
アクセス: 地下鉄東山線一社駅・2番出口より徒歩8分

natsuan

手編みのカバーソックスを作っています。

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